« 不可能性の時代 | トップページ | 季刊サッカー批評 39 »

2008年6月11日 (水)

あいちまちづくりシンポジウム「地域が担うまちづくり・まちおこし」

 毎年6月のまちづくり月間に合わせて、国交省中部地方整備局と愛知県、名古屋市等が共催してシンポジウムが開催されている。今年(6月10日)は、最近活発に活動している豊川稲荷門前のまちづくりについて聞けるというので、参加した。
 基調講演は「地域と大学が連携した創造-豊川稲荷門前のまちづくり」と題して、豊橋技術科学大学の松島准教授から。豊橋技術科学大・松島研究室では、地域内のまちづくり施設「いっぷく亭」の一角にサテライトラボを開設し、地域に入って研究活動を行っている。研究テーマは豊川稲荷表参道商店街の景観整備に関する研究で、地元のTMOである豊川開発ビル株式会社の事業支援を得て、社会実験として地域内の2店舗をモデルに景観整備(ファサード改修)を行い、効果測定等を経て、景観整備基準(案)の提案等を行っている。地域に溶け込んだ取り組みは賞賛に値するが、事業体制(案)の中に大学が位置づけられており、松島研究室としていつまでこうした活動に関わり続けられるのか、少し疑問に感じた。恒久的には不可能だが、当面5年程度といった時限付きであればもちろん十分可能にして、大学にとっても地域にとっても理想的な体制であり、今後が楽しみでもある。
 続いて行われたパネルディスカッションでは、松島先生をコーディネーターに、NPO法人小田原まちづくり応援団副理事長の平井太郎氏、株式会社豊川まちづくりそわか代表取締役の鈴木達也氏、昨年度まで中部地方整備局都市整備課長だった国土交通省総合政策局事業総括調整官室の田中調整官が並び、それぞれの活動等について報告が行われた。
 平井氏からは、昨年秋から始めた小田原まちあるき検定の意図、体制、内容と成果等が報告された。まちあるき検定は、まちあるきを行った後で、いわゆるご当地検定を行うもので、小田原マニアを今後のまちづくり活動に巻き込んでいこう、といった戦略も伺え、興味深い。平井氏自身は、大学院生(社会学専攻)時代に、小田原市が2000年に設立した小田原政策総合研究所に市民研究員という立場で参加し、その後大学で職を得て、学識者として関わり続けているという。こうした人が関わり続けているというのは、心強いし、活動もソフィスティケートされている。
 鈴木氏が代表を務める「株式会社豊川まちづくりそわか」は、豊川稲荷門前商店街で「いっぷく亭」というまちかど施設を開設し、喫茶・ギャラリー・物販等を手がける100%民間出資のまちづくり会社である。ここに至る経緯として5年間、月1回継続して実施している「いなり楽市」を中心に活動の紹介をいただいた。実行委員会の下に組織した4つの部会の長はいずれも20~30代の若手が務め、年上が支援する仕組みが元気の良さを生んでいるかなと思う。毎週1回、夜8時から3時近くまで、というのはなかなか続けられるものではない。ステージ上で繰り広げたチンドン屋のパフォーマンスは楽しかった。
 国交省の田中氏からは、「新たな公」といった話がメインだったが、現在の担当である観光まちづくりに関する話が興味深かった。「まちづくりから観光へ」という視点で、観光人口を日平均して定住人口に加えれば、まちづくりの大きな力となる、といった話。逆に「観光からまちづくりへ」という視点から、(1)日常の非日常化、(2)観光の多様化、(3)交流を求めるニーズ、といった動向を生かしたまちづくりと観光の連動といった話などが紹介された。
 コーディネートがイマイチということもあり、特定のテーマの掘り下げや全体での発展的な話題展開とはならなかった印象だが、各自の話はそれぞれ興味深いし、そうした情報が得られたことに意義があった。また機会を得て、それぞれの地域を歩いてみたいと思う。

|

« 不可能性の時代 | トップページ | 季刊サッカー批評 39 »

まち遊び日記」カテゴリの記事

コメント

件名:「街元気」のご紹介  主催:経済産業省  事務局:(独)中小企業基盤整備機構

(遊)OZAKI組
ご担当者 様

この度は、突然のお便り、大変失礼致します。
貴サイトを拝見し、「街元気~人材育成プロジェクト~」をぜひお役立て頂きたく、お便りをさせて頂きました。

 私どもは中小企業基盤整備機構と申しまして、地域や中小企業への支援を行っております独立行政法人です。

「街元気~人材育成プロジェクト~」は経済産業省が主催し、(独)中小企業基盤整備機構が事務局として運営しております、まちづくりに携わる人材を育成することを目的として行っている事業です。
 
 私どもでは、経済産業省からの委託を受け、まちづくりや中心市街地の活性化に携わる人材を育成する研修事業「街元気~人材育成プロジェクト~」を実施しております。

 この度は、貴サイトを拝見し、まちづくりに関わっている方々にもっと当プロジェクトを知って頂き、お役立て頂きたいと思い、お便り致した次第です。

「街元気~人材育成プロジェクト~」では、中心市街地の活性化に携わる人材を育成するべく、以下の4つメニューを大きな柱として事業を実施しております。
なお、当プロジェクトでは、入会費・年会費・受講料などは一切不要です(※現地研修にご参加頂く場合、の旅費・食費・宿泊費は各自ご負担頂きます)。

是非、お気軽にご参加頂きたく、ご検討のほど宜しくお願い申し上げます。
「街元気~人材育成プロジェクト~」HP
http://www.machigenki.jp/

以下、長々とした文章で大変恐縮ですが、4つの事業について明記させて頂きました。
ご参考までにご覧いただければ幸甚です。


①現地研修
 やはり、「まち」は現地に行き、実際に見てみないとわからないということで、
先進的な取り組みを行っている地区を実際に訪れ、現地見学をするとともに、その取り組みの中心人物「街元気リーダー」から直接お話を聞くことで、机上では知ることの出来ない、まちづくりのノウハウを学ぶ研修を行っております。
現地研修は、全国30地区にて実施予定!!詳しくは事務局にお問い合せ下さい。
 現在開催が決まっている地区・日程(各地区1泊2日の行程です)

高松市  7月21・22日
           ■↓高松市現地研修概要詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/takamatsu.pdf

           ■↓高松市研修スケジュール詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/takamatsu_schedule.pdf

金沢市  7月24・25日
           ■↓金沢市現地研修概要詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/kanazawa.pdf

           ■↓金沢市研修スケジュール詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/kanazawa_schedule.pdf

長浜市  7月28・29日
           
           ■↓長浜市現地研修概要詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/nagahama.pdf

           ■↓長浜市研修スケジュール詳細
           http://www.machigenki.jp/pdf/training/2008/nagahama_schedule.pdf
   
長野市  8月7・8日
青森市  8月17・18日
八戸市  8月21・22日
帯広市  9月1・2日
箕面市 10月6・7日


②実践高度化研修
まちづくりの現場に入り、4泊5日で、その実務を学習する研修です。
受講者の方には、経験豊かな街元気リーダーに密着して、事業実施等の
具体的な実務を経験していただきます。既にまちづくりの現場で活動している方が対象です。
開催地区・日程は、次のとおりです。
青森市 9月15~19日
神戸市 9月(詳細日程は後日決定)
長野市及び上越市 10月(詳細日程は後日決定)


③まちづくり教材の提供【8月以降開始予定】
まちづくりに関する基礎から実践に至る知識を、教材を使って学習します。
まちづくりとは何かを学ぶ入門講座から、まちづくりに関する基礎的な知識を学習する基本コース、実践的な知識を学習する実践コースまで、受講者の目的に応じて、計20科目を用意致します。
勉強会に使っていただけるように、教材をプリントアウトしてダウンロードできるようにする予定です。


④まちづくりに関する情報提供
 まちづくりに関連する国の政策情報や、全国のまちづくりの先進事例などをご紹介しています。
また、会員同志がまちづくりに関して意見や情報を気軽に交換できる掲示板を設置しています。


■街元気事務局■
担当:川又
独立行政法人 中小企業基盤整備機構 地域経済振興部 
中心市街地支援室(まちづくり推進課内)    
Tel:03-5470-1632 
Fax:03-5470-1178
e-mail:machigenki@smrj.go.jp

投稿: 中小企業基盤整備機構 地域経済振興部 担当:川又 | 2008年7月 3日 (木) 10時48分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/533157/21569730

この記事へのトラックバック一覧です: あいちまちづくりシンポジウム「地域が担うまちづくり・まちおこし」:

« 不可能性の時代 | トップページ | 季刊サッカー批評 39 »