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2008年8月27日 (水)

異邦人

 内田樹の構想主義に関する本を読んでいると、カミュの名前が何度も出てくる。そこでついに「異邦人」を読むことになった。名作をろくに読まずこの年になったけれど、若い頃に読んだ名作をどこまで理解してきたか心もとない。もっともこれだけくっきりしたストーリであってみれば、当時熱狂的に迎えられたということも理解できるし、年相応の理解が可能だろう。
 不条理が問題なのではない。不条理とどうつきあうかが問題なのだ。そしてそういう社会の捉え方、生き方が構造主義的かもしれない。
 サルトルは若い頃読んだが、今となっては何も覚えていない。今になってサルトルとカミュの論争を読むのは、人生の無駄だろうか。少し興味を覚えた。

●「ゆっくり行くと、日射病にかかる恐れがあります。けれども、いそぎ過ぎると、汗をかいて、教会で寒けがします」と彼女はいった。彼女は正しい。逃げ道はないのだ。(P21)
●結局において、ひとが慣れてしまえない考えなんてものはないのだ。(P119)
●このしるしと星々とに満ちた夜を前にして、私ははじめて、世界の優しい無関心に、心をひらいた。これほど世界を自分に近いものと感じ、自分の兄弟のように感じると、私は、自分が幸福だったし、今もなお幸福であることを悟った。(P127)

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