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2008年8月29日 (金)

ほんとうの環境問題

 「ほんとうの環境問題」というタイトルと、池田清彦の名前に惹かれて購入してしまった。しまった! 養老孟司の名前を借りて、洞爺湖サミットに合わせて出版されたトンデモ本の一つ、という括り方もあるかなあと思うけれど、内容がトンデモ話という訳ではない。しかし、対談や談話を書き起こしたような内容で、洞爺湖サミットを契機に少し環境問題に関心を持った一般読者向けの大衆本という体裁。
 「環境問題とはつまるところ、エネルギーと食料の問題である。」(P5)とか「実は環境問題とはアメリカの問題なのです。・・・簡単に言えばアメリカ文明とは石油文明です。」(P16)といったフレーズにはなるほどと切れ味のよさを感じる。「ほんとうの環境問題」というタイトルもまさに二人の問題意識を示している。環境貢献という心地よい言葉ではなくて、本当のところ今を生きる自分がすべきこと、できることを、環境問題を離れて考えるとき、そこにこそ「ほんとうの環境問題」が立ち現れるような気がする。人間の生と環境の関係として。

●環境問題とはつまるところ、エネルギーと食料の問題である。・・・未来のエネルギーを確保するためにどういう戦略が必要なのかこそが、日本の命運を左右する大問題なのだ。地球温暖化などという些末な問題にかまけているヒマはない。(P5)
●実は環境問題とはアメリカの問題なのです。つまりアメリカ文明の問題です。簡単に言えばアメリカ文明とは石油文明です。(P16)
●環境問題にはある種の「流行」のようなものがある。・・・とにかくいまは、CO2による地球温暖化が環境問題における最大の「流行」になっているのだ。(P43)
●世の中は変わる。そのなかで、ベストの方法を考える必要がある。そのためには原理主義的にならないで、バランスを考えてやっていかなくてはならない。(P110)

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