低層RCで造る 田原市緑ヶ丘住宅
今年3月に紹介した稲沢市営西島住宅が、今年度の優良住宅団地として住生活月間国土交通大臣表彰を受けた。それほど大した住宅とは思わないが、買取制度の活用と高齢者福祉施設との併設が評価されたのだと思う。
平成20年度は岡崎市土井住宅が受賞しており、愛知県内の市営住宅が2年連続で表彰された。土井住宅は、低層住棟2~3棟をデッキでつなぐ囲み型配置を採用した意欲的な団地で、コモンスペースが入居者にも好評だと聞いた。
同じ低層主体の団地を田原市が建設しているというので見学に出かけた。合併前の旧田原町の中では西に位置する市営緑ヶ丘住宅で、従前40戸の老朽住宅を5棟69戸のRC造に建替を行っている。近接市有地に従前入居者用住棟1棟27戸を先行建設することで、仮移転のない建替を実施。残り4棟は北側2棟を3階建て、南側2棟を平屋建てとし、3階棟にEVを設置することで全住戸バリアフリーを実現している。また、将来の間仕切り変更に備えたスケルトン・インフィル方式やオール電化設備を採用、高齢単身者などの小規模世帯に対応して2K住戸(約48m2)を半分以上の39戸建設するなど、意欲的な取組をしている。
平屋住棟についてはもっと高い住棟を建設する敷地的なゆとりはありそうだったが、地域的な需要を勘案したとのことで、必ずしも環境的な配慮のためばかりではないようだが、気持ちのよいのびのびとした空間ができている。
渥美町との合併後、田原市には久しく来ていなかったが、立派な市庁舎も完成している。田原駅前の道路沿いがまた一段と空き地化が進んでいるが、再開発ビルや公園整備なども進み、次第に現代的な都市に変化しつつある。トヨタ自動車の業績に大きく影響を受ける自治体の一つでもあり、市役所の方からはそうした苦労も聞かせていただいた。しかし地域の市民パワーとそれをバックにした職員の意欲や独創性は健在であり、渡辺崋山伝来の人の力・地の力を生かし、さらに前に進んでいくことを期待したい(Sさん、Oさんへのエールを込めて)。
●マイフォト「田原市緑ヶ丘住宅」もごらんください。
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荒川修作の奇抜なデザインで注目を集めたシティファミリー志段味を囲んだ広い敷地が昨年度から仮囲いで囲まれ、建築工事が行われてきたが、いよいよ最近仮囲いを外し、その全貌が見えるようになった。エコビレッジ志段味である。総戸数約200戸を予定するが、とりあえず今回完成するのは第1期分の74戸。特定公共賃貸住宅で中堅所得者世帯向けの定住促進住宅だ。
敷地面積12,582m2に対して、建築面積2,387m2、延床面積6,139m2と非常にゆったりとした配置となっており、住棟は4階建てのRC造。74戸のうち70戸は66~68m2の2LDK、78m2・3LDKは4戸という構成。家賃はそれぞれ66,000円と74,000円だが、就学前の幼児がいる子育て世帯は2割引になるという。既に募集は終了しており、3LDKについては8倍を超える倍率、2LDKについても全体では1.3倍程度で、空住戸の再募集に対しては2.6倍の倍率がついたそうだ。
家賃については、募集前に不動産鑑定を取ったところ、これよりも低い結果だったと言う。確かに鉄道駅には遠く、最寄り交通機関はゆとりーとラインで、栄や千種へは大曽根で乗り換えなければならないという立地上の不利はあるものの、住宅の質や環境を考えれば「安い」という評価がされたのではないか。駐車場料金は1台4,000円を予定しており、1戸に付き1台までという制約が敬遠要因として働いたと聞く。
しかし実に意欲的な設計・デザインである。中庭を囲んで南北に配された住棟は敷地内側で渡り廊下で連結され、そこに設置されたエレベーターで全戸アプローチが可能になっている。各住棟は2戸又は1戸ずつのクラスターとなって三面採光・通風を可能としている。囲まれた中庭も程よい広さで全体として非常に明るい住宅群となっている。北側住棟の1階部分は南入りとしコミュニティにも配慮した。
足助に行くのは何年ぶりだろう。3年ぶりかな? 前に行ったときは私がいたとき(5年前)の状況から大きくは変わっていないという印象だったが、5年も経つといろいろと変化が目につく。
御蔵(みくら)小学校を過ぎすぐの「御蔵の里」は私の任期中に土地を購入いただきすぐに住宅が建設されたが、もうすっかり緑に蔽われ土地になじんでいる。その先の小町(こちょう)地区は、道路付きの宅地にはすぐにログ風の山荘が建設され、薪や芝生がきれいな景観を作っていたが、奥の宅地がなかなか売れなかった。今回訪問したら立派な山荘ロッジ風の住宅が建っていた。急勾配の狭い道を見ては、汗を流して草刈りしたことを思い出し、よかったなあと思うと同時にほっとした。
御蔵から大蔵を経て開通した足助バイパスの東、富岡から国道153号に出る。新盛の公民館・扶桑館では多くの車が止まっていた。名古屋ナンバーも多かったから何かのイベントでもやっていたのだろう。明川(あすかわ)の交差点から右に入り五反田地区に入っていく。ここは農作業に熱心だった熟年の定住希望者に購入いただいたということは聞いていたが、2軒並んで建っているのを見るのはうれしい。子どもの洗濯物が干されていたのは子ども世帯と一緒に住んでいるのかな。地域の人も喜んでいるだろう。
戻ってようやくたどり着いた野林地区高嶺下は、町営住宅前の広場が整備され、地区内の道路も舗装されていた。そういえば舗装するかどうかで議論があったっけ。6区画だがまだ5軒しか建ってない。途中で脱却したMさんが夢去りがたく、地元のKさんの口利きで購入した町営住宅横の山の中には立派なログハウスが建っていた。
足助と言っても広いし、半日で回りきれるわけもないが、私が関わった地区のいくつかを回っただけでも、定住が少しずつ進んでいるようだ。一方で亡くなる方もいるだろうから、人口増というわけにはいかないだろうが、山の暮らし、農のある暮らしが少しずつ支持され、山里で暮らそうと考える人が増えていくのはいいことではないか。こうした動きが足助地域全体にどういう効果をもたらしているのか。そろそろその検証を行ってもいい頃かもしれない。今も足助のまちづくりに多少とも関わっているKさんや支所のSさんに持ちかけてみようか。
植木の町、稲沢市の東郊に中層や低層の住棟が並ぶ市営西島団地がある。昭和40年代に建築された団地で低層棟はだいぶ老朽化が進んできた。南に老人憩いの家、西に環境センターがある立地のこの団地で、平成17年度から老人憩いの家と一体的に建替を行う事業が行われてきた。今年度末に住棟が完成するというので、見学会が開催されたので参加した。
2DKのうち12戸は高齢者用住戸として、緊急通報や安否確認システムを備え、押釦時や長時間水の使用がないときなど登録した連絡先へ通報するとともに、戸外で非常ベルが鳴り、玄関扉が解錠するようになっている。1階に老人福祉センターがあるものの、デイサービス等の事業者が現時点では決まっていないため、直接、老人福祉センターへ緊急連絡等をするようにはしていないとのことだった。
この建物の一番の特徴は、買取方式で整備されたという点にある。愛知県住宅供給公社と覚書及び協定を取り交わし、公社は「公募型性能発注方式」で建設業者を募集。結果、比較的安くかつ特徴ある建物が建設され、また市にとっては、建設費に一定の事務費を加えて公社から買い取ることにより、技術職員の不足を補うことができた。

